◆沖縄県：薬正堂と沖縄商工会議所 連携してワクチン職場接種へ◆
新型コロナワクチンの職場接種について、「すこやか薬局」を運営する株式会社薬正堂（沖縄市：宮里敏行社長）は、同社が窓口となり沖縄商工会議所と連携して職域接種に着手す旨を公表しました。中小零細企業の職域接種申請が難しい中、商工会議所と共に申請することで、会員企業にも接種枠を供給する方向です。
薬正堂によると、申請したのは約1300人分の接種。このうち同社の従業員関係分は600人程度を見込んでいるとのこと。
一方で沖縄商工会議所の会員事業所は2200事業所存在するため、全会員に接種枠が行き渡るわけではない問題も抱えています。同商工会議所の島田孝専務理事によると、接種に携わる医師や看護師を自前で確保するのが難しい中、既に産業医がいる薬正堂と連携して申請できるメリットがあるとのことで”早急な着手”を優先することで方向性を固めているとのこと。
薬正堂によると、沖縄徳洲会ソフィアクリニック（沖縄市安慶田）と産業医契約を結んでおり、同クリニックの医師や看護師の協力を得る体制が整っている状況にあるとのことで、接種は7月18日以降を見込んでいます。
◆沖縄県：読谷村商工会”ワクチン職域接種”14日より開始へ ※2,000人対象を想定◆
読谷村商工会（沖縄県：仲宗根朝治会長）は7月14日より、新型コロナウイルスのワクチン職域接種を開始する旨を公表しました。県の商工会連合会によると、商工会主体の職域接種は県内で初となり、摂取スキーム・ワクチン確保の申請状況等が注目を集めています。同商工会は6月30日、村地域振興センターで既に説明会を開催しており、今後の流れ等を伝達されました。
周知の通り、厚生労働省は6月25日から職域接種の申請受け付けを休止しています。同商工会の申請は既に受理されていますが、ワクチン供給が間に合うかは不透明な要素もあるとのこと。
対象者は読谷村内の中小事業所の約2000人。7月14～25日に1回目、8月11～22日に2回目の接種を予定。会場は村の集団接種会場のロイヤルホテル沖縄残波岬を使用する予定です。時間帯は集団接種と分け、午後6時以降での対応となる見通しです。※本運営は村商工会と村観光協会などで会場等を設営するとのこと。
◆全国版：商工会議所、ワクチン確保困難！？関西大学が余剰ワクチンを近隣会議所に分配へ◆
関西大学は30日、新型コロナウイルスの米モデルナ製ワクチン2510回分が使えなくなったことを発表しました。保管する医療用冷蔵庫に不具合があったことが起因だったとのことで、この問題は全国的に問題視されたところ。今回はワクチンを余裕をもって国に申請したことによる、余剰分の行き先が懸念視されています。
日本商工会議所は、職域接種の申請をした商工会議所のほとんどが、まだ政府から承認を得られていないとして、速やかな承認と確実なワクチン供給を求める緊急要望を発表しました。
日商は、地域の中小企業で働く人が、合同でワクチン接種できるよう、医師や会場を手配し、先月25日までに、91の商工会議所が54万人分の職域接種の申請をしています。ところがまだ、7つの商工会議所の6万人分しか承認を得られていないということです。（6月30日現在）
職域接種はワクチン不足により、新規の申請受付が停止されていることから、日商には各地の商工会議所から「ワクチンが確保できるのか」不安の声が寄せられています。
日商の三村明夫会頭は、ワクチン不足について「想定より接種が多いことや、社会の中で未活用だった医療資源を最大限活用するという目の付けどころは良く、それは成功した」と評価した上で、想定外だった「ワクチン不足」を政府が解決することに期待を示しました。
一方で余剰にワクチンを確保できた関西大学では、余剰発注分を近隣の商工会議所に分配することでコンタクトをとる動きに出ているとのこと。「摂取しない」という声もあり”必要最低限”のワクチン確保が求められるモラルの中で、どうにか大学に汚名を着せられないよう、大阪府下の商工会議所に打診されている実態にあるとのことでした。
◆東京都：八王子商工会議所ワクチン接種開始へ（7/7～）◆
八王子商工会議所（大横町）は新型コロナウイルスワクチンの「職域接種」を行います。同商工会議所によると、今後都内の各商工会議所で職域接種が進みますが、7月7日（水）から始まる八王子商工会議所での接種が都内最初の実施になるとのこと。
ワクチン数に限りがあることから、コロナ禍で大きな影響を受けている「主に酒食を供する事業者、タクシー事業者」を優先して行う方針です。要件は市内在住、接種券のある方。優先対象となる事業所については順次案内が届けられます。
対象の市内タクシー業者は「タクシーは狭い空間で不特定多数の人が1日に何度も利用する。対策は講じているがやはり感染は怖い。今回の接種は本当にありがたい。乗客の皆様も安心すると思います」と話します。
また市内で居酒屋を営む男性は「早く接種したいと思っていたので利用したい。希望者には接種をどんどん進めてほしい」と期待を寄せられているとのこと。
期間は1回目が7月7日から16日（金）まで。2回目が8月4日（水）から13日（金）まで。※会場は同会議所。1日300人×20日間、合計6,000回。
なお実施は「地域の医療機関の協力があり実現した」とのことで、優先対象以外の会員事業者への接種については新規のワクチン受付が停止している兼ね合いにより、現在未定とのことです。
◆大阪府：関西発！岸和田商工会議所 ワクチン職域接種を会員企業から開始へ◆
周知の通り、大阪の岸和田商工会議所は会員企業の従業員を対象にした新型コロナウイルスワクチンの「職域接種」を29日から開始しました。商工会議所が会員企業の従業員を集めて行う職域接種は、関西で初めての実行となります。
岸和田商工会議所が行う職域接種は、商工会議所管内のビルにある会議室で行われ、初日の29日は「地元の医療機関から派遣された医師ら」が問診を行ったあと、およそ400人にワクチン接種を行いました。
岸和田商工会議所によれば、中小が中心のおよそ1,900の会員企業に参加を募ったところ、これまでに約350社から6,300人分の申し込みがあったとのこと。接種を終えた20代の男性は、「接種ができて安心した。営業なので、お客様にも安心してもらえると思う」と話していました。
岸和田商工会議所は希望者全員への接種を年内の8月末までに終えたいとしていますが、これまでに確保できているワクチンはおよそ5,000人分で、不足分の確保のメドは立っていないということです。
岸和田商工会議所の中井秀樹 会頭は、「中小零細企業はかなり疲弊している。できるかぎり早く接種を終えて一日でも早く安心を届けたい」とワクチン確保に急いでいます。
【その他の各市町村の商工会議所では】
岸和田商工会議所を始め、大阪府下及び全国各市町村に点在する商工会議所では、市内の民間医療機関・会場等と連携し職域接種の整備に取り組んでいます。しかしながら河野大臣が発表された「新規受付の停止」を受け、ワクチン確保の目途が立っていない実態にあるとのこと。
すでに希望人数の調査に着手している商工会議所もあり、会員企業等から不安の声があがっています。中にはワクチン確保の対応が遅れたために、職域接種等ができない市町村等もあり、対応が分かれています。
◆新潟県：新潟商工会議所で高齢者のワクチン接種の“予約代行”開始◆
新潟商工会議所は新潟市に住む65歳以上の会員事業主等を対象に、新型コロナワクチンの集団接種の予約代行サービスを開始しました。
ワクチン接種の予約支援の対象となるのは、新潟商工会議所会員の事業主や役職員で新潟市に住む65歳以上の高齢者に限定するとのこと。
新潟商工会議所は約4,600の会員がいますが、このうち約700の会員は普段商工会議所からの案内の送付をメールではなく、郵送を希望しています。
つまりインターネットに不慣れだったり、環境が整っていなかったりする方が一定数いることに配慮し、今回商工会議所として予約代行を行うことに至ったというわけです。
希望する方は接種券などを持参し、希望会場や日時を伝えると職員がインターネットでの予約操作を代行します。
【新潟商工会議所 広域経営支援センター 南圭祐 センター長より】
「少しでも接種が進んで、一日も早く新型コロナが収束すればということで、今回このような形で（支援を）させていただくことになった」
予約支援を受けるには事前申し込みが必要で、新潟商工会議所は当面の間この支援を続けます。
◆青森県：青森商工会議所「職域接種の申請 11,600人分で対応」◆
新型コロナウイルスワクチンの職域接種の申請について、青森商工会議所は6月24日に11,600人分の申請を済ませました。
本内容は青森商工会議所の常議員会で報告され、各役員も想定を上回るペースでの予約希望に驚きを隠せなかったとのこと。新規受付が停止となる中で、無事に国に対して職域接種を希望する市内577の事業所の経営者や従業員など11,668人分の申請を済ませたということです。
※職域接種を巡ってはワクチンを供給できる量を超える恐れがあるとして、国が申請の受け付けを同日午後５時で一時休止しています。
★青森商工会議所 奈良秀則 副会頭より
「我々は企業とか従業員というのがいちばんの立場ですからそこを支えている若い方がいるわけですから優先とか色々組み合わせながら年齢ではないところでやりたい」
青森商工会議所は一刻も早い社会経済活動の回復にむけてワクチンの供給に目処が立ち次第、職域接種を速やかに実施できるよう準備を進めています。
